令和4年(2022年)のブドウ栽培を振り返る

副業

我が家では”家庭菜園で副業!”を目指して、現在ブドウを栽培しています。

一般的にブドウは平棚で栽培するのですが、我が家の小さい庭(30坪)での栽培であることから、ウチでは垣根仕立てを採用しました。

さらに、欲深い僕は2倍の果実を採るために、主枝を上下2段に配置にさせようと企んでいます。

今回は、その2段垣根仕立ての令和4年(2022年)の栽培について振り返ります。

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2022年の作柄

2022年の春は桜の開花も概ね平年並みであり、ブドウの栽培についても平年並みの生育状況でした。

降雨についても覚えている限りでは、多すぎず少なすぎずという印象であり、生育だったり病害虫の発生に影響を及ぼすような気象条件ではありませんでした。

その甲斐もあってか、巨峰もシャインマスカットも十分売り物になる果実ができ、初めての販売を行うことができました。

以降は、各作業について振り返りたいと思います。

剪定(2月頃)

我が家ではブドウを下の図のとおり、2段垣根仕立てで栽培しています。

主枝部を上下2段に置くことで、狭いスペースでも縦の空間を活用し、できるだけ結果枝を置けるようにしています。

図で見るととても理想的に見えるのですが、いざ実際に行ってみると困ることがあることもわかりました。

主なものでは、果実の結果位置によっては番線と干渉してしまい袋掛けしづらくなってしまうなどの作業性の低下でした。

袋掛けについては、外観の向上や病害防除につながりますが、袋掛けが甘いと雨水が侵入してしまい、病原菌の温床になってしまう場合があります。

ですので、2022年の剪定では果実と線が干渉しないように切り返し位置を高くしたところ、思惑通り、作業性が改善され、袋掛けについては問題なく行うことができました。

雨除けの設置(4月)

作物は一般的には雨に当たらなくなると病害の発生リスクが低下します。そのためには、ハウス栽培だったり雨除けの設備を設置する必要があり、コストと労力がかかります。

僕の場合、昨年もブドウを栽培していたのですが、雨除けにはしていませんでした。そのため、農薬散布は丁寧に行ったつもりではあるのですが、黒とう病だったり晩腐病だったりにかかってしまい、あまり良いブドウは取れませんでした。

その反省もあったため、2022年は雨除け栽培に挑戦をしてみました。

ホームセンターで買える資材だけで簡易的に作成した雨除け設備でしたが、その効果は十分で、降雨時でも葉にはほとんど雨水がついていませんでした。

天井面だけでなく、側面も長くカバーしたことにより、横殴りの雨のときでも効果を発揮してくれました。

その甲斐もあり、黒とう病にはほとんど感染せず、収穫果実への病気もほとんどありませんでした。

ただし、反省としては、部分的に雨除けから外れてしまったところもあり、そこは黒とう病の発生がめだったため、次作ではしっかりと雨除けを行う必要があると認識しました。

ジベレリン処理(6月)

ブドウの花が咲くのは本州では6月頃となります。

種無しブドウを作るためには、開花時期にジベレリンという植物ホルモンを2回処理する必要があります。

1回目は満開時、2回目は1回目の処理から10〜14日後に行いました。房によって開花期が少しずれるので、何回かに分けて行っています。

1回目の処理内容
ジベレリン協和粉末・・・25ppm
フルメット液剤・・・2ppm
展着剤

2回目の処理内容
ジベレリン協和粉末・・・25ppm
フルメット液剤・・・5ppm
展着剤

ジベレリンと合わせて処理した「フルメット」はジベレリンの効果を向上させる他、果実肥大を促進させる効果があります。

しかし、フルメットは果皮を固くする場合もあるようなので、人によっては使わないようですが、今回はどれぐらい果実が大きくなるのか、皮が硬くなるのを確認する意味も込めて、2回ともフルメットを使用しました。

その結果が下の写真です。

いかがでしょうか。私としてはかなり良い出来栄えだったかなと思っています。フルメットを2回処理し、2回目では5ppmで処理したことにより粒も大きくなりました。

皮の硬さの方も僕自信はほとんど気になりませんでしたし、家族に食べてもらいましたが、気にしている様子は全くありませんでした。ちなみに、肝心の味の方も十分美味しいシャインマスカットでした。

ということもあり、次作についてもおそらく同じような内容でジベレリン処理を行うと思います。

収穫と販売(8〜9月)

8月下旬からいよいよブドウの収穫が始まります。

8月下旬には巨峰、9月中旬にはシャインマスカットの収穫です。

巨峰の場合は1房大体300〜450g、シャインマスカットでは1房400〜550gとなりました。

値段については巨峰の場合1,000〜1,200円/kg、シャインマスカットでは2,000円/kgとしたところ、巨峰では1房350〜500円、シャインマスカットでは800〜1,200円となります。

2022年は初めての販売ということもあり、売れるかどうか不安だったのでとりあえず相場に合わせて価格設定をしてみました。

しかし、実際に直売所に並べてみると即完売でした!

値段が安かったからか、包装が他と比べて丁寧だったからか(他の人ゴメンナサイ)わかりませんが、僕のブドウは一度も持ち帰るということはありませんでした。

2022年の経験を活かして、次作については少し値段設定を上げてみようかと考えています。その結果についても引き続きブログで紹介していこうと思いますで、引き続きよろしくお願います。

最後に

2022年は我ながらよくできた年だと感じています。今回の反省を次作にも活かして、次作はもっと良いブドウをたくさんとれるように頑張りたいと思います。

家庭菜園を副業にすることで趣味から利益が挙げられ、とても充実した活動となっています。

今回の記事が1人でも多くの人に貢献できるのであれば幸いです。

ちゃんた

農業系の大学と大学院を卒業し、10年以上農業関連の仕事をしています。
これまでの経験や知識を活かして、皆様のお役に立つ情報をご提供していきます。
家庭菜園〜本格的な農業に関すること、自分自身の家庭菜園での副業についても記事にまとめています。
技術士(農業部門)の資格保有。

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