我が家では”家庭菜園で副業!”を目指して、現在ブドウを栽培しています。
一般的にブドウは平棚で栽培するのですが、我が家の小さい庭(30坪)での栽培であることから、ウチでは垣根仕立てを採用しました。
さらに、欲深い僕は2倍の果実を採るために、主枝を上下2段に配置にさせようと企んでいます。
今回は、その2段垣根仕立ての4~5月の作業を行いましたので紹介します。
雨除けの設置
うちで育てているシャインマスカットは「黒とう病(こくとうびょう)」という病気にとても弱く、雨があたる環境では農薬を定期的に散布してもなかなか発生を抑えることができません。
しかし、逆に雨にあたらないようにすればかなり黒とう病の発生を抑えることができるので、今回は雨除け設備の設置を行いました。雨があたらなくなることで黒とう病の他にも「晩腐病(おそぐされ病、ばんぷびょう)」や「べと病」の発生も抑えることができ、まさに一石二鳥なのです。
↑の写真が実際に雨除けを設置した様子です。
80~100cm間隔で支柱を置き、そこにトンネル支柱を固定化させることで骨組みを作りました。屋根材には0.05mm厚の透明マルチを、マルチと骨組みの固定にはトンネルパッカーを使用しています。
(透明マルチは0.03mm厚のマルチの方が安いのですが、強度がないため強風では破れてしまいますので注意してください。)
どれぐらいの強度を必要とするかで使用する部材の数や費用は変わりますが、この程度の設備であれば1人でも2~3時間で設置が完了できました。
摘心
ブドウの発芽はナシより若干遅く、4月中旬ごろから芽が動き始めました。その後はつる性植物という特徴もあり、どんどんと枝葉が伸びていきます。
それをそのまま放っておくと、枝葉の成長に養分が消費されてしまいます。果実をできるだけ大きくしたいので、枝葉に流れる養分を果実にまわすのが「摘心」作業となります。
ブドウの摘心について、ネットで色々調べてみると、房の先の葉8枚または5枚を残すのが基本のようです。僕の場合は、房の先の葉を5枚残して、それより先の葉は取り除いています。
摘心は1回やっても、その後何度も何度も新しい葉が出てきますので、その都度取り除く必要があります。根気が必要な作業ですが、これで果実が大きくなってくれる・・・と思えば、頑張れる気がします。
芽かき
摘心は果実肥大を主な目的としていますが、この「芽かき」作業は採光性や作業性を改善させるために行います。
ブドウはつる性植物であるがゆえに、枝葉が茂り、葉と葉が重なって日陰を作ってしまったり、作業性を低下させたりしてしまいます。
とくに僕の仕立て方の場合、作業性を改善させるために芽を多く残して(発芽点を高くして)いるため、新梢の数も多くなっています。そこで、重なり合っている枝や房がついていない枝については取り除いています。
2段垣根仕立てのメリットとデメリット
2段垣根仕立てによるブドウ栽培を本格的に行っているのは今年からで、これまでに感じたメリットやデメリットについてまとめてみます。
メリット
着果量が多くなる
これが2段垣根仕立てを行う、唯一無二の理由ではないでしょうか。
少ない面積で従来の垣根仕立ての2倍の収量を得ることができるようになります。
実際、ぼくの場合でも下段と上段どちらにも房をつけています。
雨除けの設置が楽
一般的なブドウの棚は平棚であり、面での利用のため、雨除け設備を設置使用と思うと、広い面積をカバーできるようにしないといけません。
そうなると、部材の量も多くなってしまい、経費も当然上がります。
しかし、2段垣根仕立ての場合、空間を縦方向に使用しているので、列部分の上面だけを覆ってしまえば雨を防ぐことができ、資材の節約・経費の節約にも繋がります。
(実際は横殴りの雨も降るため、ドーム型にすることで防いでいます。)
デメリット
作業性が悪い
ブドウはジベレリン処理や摘粒といった、果房に対して細かい作業が多いのですが、房が葉に隠れたり、房と葉があたってしまったりと、何かと作業性が悪くなってしまいます。
作業性が悪いと、100%の作業ができなかったり、房を見逃してしまったりするため、けっこうなデメリットになります。
新梢の数を減らしたり、目印をつけたりすれば、これらのデメリットも解消できるかもしれませんので、今後の課題でしょうか。
まとめ
ブドウ栽培の4~5月は、まだ房もでき始めたぐらいであり、作業としてはそれほど忙しくありません。
ただし、葉が次々と展開し、雨も多い時期ですので、病害防除はこまめに行う必要があります。
とくに黒とう病は果実にもでる病気で、初期の防除が特に重要となります。
お金と手間をかけてでも雨除けの設備は設置したほうが良いですね。
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