さつまいも基腐病の対策をかんたん解説

病害対策

最近は焼き芋専門店も登場するなど、巷では人気がグングンと上昇している”さつまいも”ですが、ここ2〜3年大きな問題が発生しています!

それは、基腐病(もとぐされびょう)という病気です。

さつまいもの元祖、九州ではこの病気が猛威を奮っており、生産量が大幅に減っています。

九州では芋焼酎用の栽培が多く、芋焼酎が十分に造れなくなる懸念もあります。また、焼き芋用やスイーツ用のさつまいもも生産量が低下いる一方、需要は高まるばかりで、さつまいもの価格は上昇基調にあります。

そのように現在のさつまいも市場を左右する”基腐病”ですが、インターネットで対策を調べるとさまざまな対策が見つかります。資料にはとても詳しく対策が書かれていますが、読むのが大変!という方に向けて、今回は基腐病の対策の要点のみをご紹介します。

この記事では、基本的な対策の他、基腐病に使用できる農薬もご紹介しますので、最後までご覧ください。

病気や対策について詳しく知りたい場合は、最後に貼付したリンク先をご参照ください。

スポンサーリンク

基腐病の病原菌は”カビ”

基腐病の原因となると病原菌はカビの仲間です。

なぜ基腐病がでてしまうのか?

原因① 苗が感染している。

今まで基腐病が出ていなかったのに、初めて出てしまうパターンとしては、植え付けた苗が感染していたと考えられます。

病気にかかった芋から取った苗は、中に病原菌が潜んでいる可能性が高く、植え付けた後に発病してしまいます。

原因② 土壌が汚染されている。

これまでに基腐病が出た畑には、土の中に病原菌が生息しています。

いくら健全な苗を使用したとしても、土壌が汚染されていると意味がなく、病気に感染してしまいます。

基腐病の対策

植え付ける前にできること

基腐病がでた畑では栽培しない。

病原菌は土の中に潜んでおり、どんな対策をしても完全に無くすことは簡単にはできません。

ですので、可能であればこれまで基腐病がでた畑では、さつまいもを栽培しないようにしましょう。

健全な苗を使用する。

基腐病になる原因の1つは苗です。

必ず病気にかかっていない苗を使うようにしましょう。

苗を取るのは、昨年基腐病がでなかった畑から収穫した芋を使うようにしましょう。

また、健全な苗だと思っていても、もしかしたら菌に汚染されているかもしれないので、苗消毒も行いましょう。

土壌消毒する。

病気がでていない畑で栽培するのがベストですが、そうもいかない場合が多いと思うので、その場合は土壌消毒を行い、土の中の菌を減らしましょう。

クロルピクリンやバスアミドなど、菌を殺すことができる薬剤を使用しましょう。

畑の排水を良くする。

植え付けた後に基腐病が出てしまった場合、畑に水が溜まってしまうと菌が広がってしまう可能性があります。

それを避けるためにも、植え付ける前に畑の排水対策を徹底するようにしましょう。

  1. 基腐病がでた畑では栽培しない。
  2. 健全な苗を使用する。
  3. 土壌消毒する。
  4. 畑の排水を良くする。

植え付けた後にできること

病気が出てしまったらすぐに抜き取る。

植え付け前に色々対策をしても病気が出てしまった場合は、すぐにその苗を抜き取りましょう。

放っておくと菌が増加してしまい、感染を広げてしまうおそれがあります。

少しなら大丈夫だろうと思っていると、菌は日に日に増加し、土壌が汚染されてしまいます。

もったいないと思うかもしれませんが、来年・再来年に病気を残さないよう、早いうちから抜き取り処理を行いましょう。

病気の出始めに殺菌剤を散布する。

病気が出てしまうと他の苗にも感染を広げてしまうおそれがあるため、できるだけ早めに殺菌剤を散布しましょう。

基本的には土や苗から感染するのですが、雨水でも感染が広がる可能性があるため殺菌剤を使用することで、感染を押さえましょう。

  1. 病気が出てしまったらすぐに抜き取る。
  2. 病気の出始めに殺菌剤を散布する。

基腐病に使える農薬

2022年2月の時点では、以下の農薬が使用できます。

土壌消毒〜植え付け後まで、使用できる農薬があるため、これらの農薬を組み合わせて使用し、予防および拡大防止に努めるようにしましょう。

商品名使用時期使用方法倍率
バスアミド微粒剤植付21日前まで土壌と混和30kg/10a 
ガスタード微粒剤植付21日前まで土壌と混和する30kg/10a 
フロンサイドSC植付前全面散布土壌混和薬液500mlを水200Lに希釈
(400倍)
フロンサイド粉剤植付前全面土壌混和40kg/10a
ベンレート水和剤植付前30分間さし苗基部浸漬 500〜1,000倍
ベンレートT水和剤植付前30分間さし苗基部浸漬 200倍
アミスター20フロアブル収穫14日前まで散布2,000倍
ジーファイン水和剤前日散布1,000倍
Zボルドー散布500倍

まとめ

せっかく丹精込めて栽培しても病気がでてしまうと大きく減収してしまいますし、翌年以降にも影響してしまいます。

農薬だけでの対策ではなかなか抑えることができないので、できる限りの対策は行うようにしましょう。

植付前の対策

  1. 基腐病がでた畑では栽培しない。
  2. 健全な苗を使用する。
  3. 土壌消毒する。
  4. 畑の排水を良くする。

植付後の対策

  1. 病気が出てしまったらすぐに抜き取る。
  2. 病気の出始めに殺菌剤を散布する。

参考資料

サツマイモ基腐病の発生生態と防除対策(農研機構)

ここまで分かった!「サツマイモ基腐病,立枯・腐敗問題」(鹿児島県園芸振興協議会)

農業系の大学と大学院を卒業し、10年以上農業関連の仕事をしています。
これまでの経験や知識を活かして、皆様のお役に立つ情報をご提供していきます。
家庭菜園〜本格的な農業に関すること、自分自身の家庭菜園での副業についても記事にまとめています。
技術士(農業部門)の資格保有。

ちゃんたをフォローする
病害対策
ちゃんたをフォローする
農ライフログ

コメント

タイトルとURLをコピーしました