改悪?令和4年度「農の雇用事業」の変更点

農業政策
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農の雇用事業とは

農の雇用事業とは、農業経営者が正職員を雇う際に利用できる補助金です。

農林水産省のホームページでは以下のように記載されています。

農の雇用事業は、農業法人等が新規就農者である雇用者等に対して実施する研修を支援します。

農林水産省 農の雇用事業 https://www.maff.go.jp/j/keiei/nougyou_jinzaiikusei_kakuho/koyou.html

農業者が雇用者を研修させるために必要な資金を支援するというのが本旨であり、建前としては賃金の補助金ではないということです。

貰える額は?

これまでの「農の雇用事業」では、一般的な「雇用就農者育成・独立支援タイプ(法人が新規就業者に対して実施する実践研修を支援)」では、年間120万円を2年間(合計240万円)貰うことができました。

もう一方の、「新法人設立支援タイプ(新規就業者に対する新たな法人設立に向けた研修を支援)」では、1〜2年目は年間120万、3〜4年目は年間60万、合計360万円を貰うことができました。

令和4年度の変更点

名称変更

令和4年から名称が変更されました。

昨年度まで「農の雇用事業」
→ 令和4年度「雇用就農資金」

この記事では、わかりやすく令和3年までの「農の雇用事業」という名称を使用しています。

雇用就農者育成・独立支援タイプ

まずは、期間が2年→4年となり、長く貰えるようになりました!

ヤッターと、喜びたいところですが、ちょっとまってください。実は金額も変更されているのです。

金額の方はと言うと・・・
年間120万円→年間60万円 なんと半額になっているではないですか!

つまり、期間が2倍になったものの、貰える額が半分になっているので、トータルで貰える額は240万円と変更ありません。

令和3年度令和4年度
金額年間120万円 年間60万円
期間2年間4年間
合計240万円240万円

多様な人材(障碍者、生活困窮者、出所者など)を雇った場合、昨年度までは年間+30万円加算されていたのが、令和4年度からは年間+15万円と半額になっています。

新法人設立支援タイプ

こちらのタイプについては、期間と金額に変更はありませんが、上記と同様に多様な人材の場合、年間+30万円→年間+15万円に減額されています。

令和3年度令和4年度
金額2年目まで年間120万円
3年目以降年間60万円
2年目まで年間120万円
3年目以降年間60万円
期間最大4年間最大4年間

研修計画の公開必須化

こちらの変更が一番影響が大きいのではないでしょうか。

今年度より雇用者に対する研修計画をポータルサイト(「農業をはじめる.jp」)で掲載することが義務付けれられました。今まではこのような、研修計画の公開については義務付けれられてはいませんでしたが、今年度から新たに要件として追加されました。

ただ、研修計画といっても記入例を見る限りでは、あまり詳しく書く必要はなく、年間の作業の流れを記載していけば自ずと埋まっていくと思います。

↓に研修計画の記入例を添付しておきますので、ご参照ください。

研修計画の記入例

個人の感想

「雇用就農者育成・独立支援タイプ」は合計で貰える金額こそ変更はないものの、単年では120万円→60万円と半減されました。

この変更については、人によって捉え方は異なるとは思いますが、個人的には改悪ではないかと感じています。

特に初めて正社員を雇う場合、給料をちゃんと払えるか、払った上で自身の経営が成り立つか、とても不安に感じると思います。そのようなときに、年間120万円でも貰えるのであれば、人を雇ってみようと一歩踏み出す人も多いのではないでしょうか。

確かに人を雇うことで補助金がもらえるのは、農業以外の業界ではあまり無いので、充分恵まれてはいると思います。しかし、元来農業は人類が生きる上での糧であり、無くてはならない産業です。また、また、安定的に供給を求められていることから、利益率もそれほど高くはないため、国として保護していく必要があると思います。

とはいえ、内容が改正されたのはしょうがないので、今ある制度をフルに活用して、自身の経営に役立てましょう!

募集スケジュール

年間3回の募集が有るようです。タイミングを逃してしまうと、補助金を貰うことができないので、事業活用を検討されている方は、予め準備し、期間になったら忘れずに応募するようにしましょう。

第1回・・・4月15日〜5月16日

第2回・・・7月〜8月(予定)

第3回・・・11月〜12月(予定)

「雇用就農資金」の詳細については、新規就農相談センターのHPをご覧ください。

農業系の大学と大学院を卒業し、10年以上農業関連の仕事をしています。
これまでの経験や知識を活かして、皆様のお役に立つ情報をご提供していきます。
家庭菜園〜本格的な農業に関すること、自分自身の家庭菜園での副業についても記事にまとめています。
技術士(農業部門)の資格保有。

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